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レッテル貼りとマウント取り [雑感]

 子供を最低三人くらい産むようにお願いして貰いたい、という元大臣の発言を問題視する人たちがいる。まるで、新しい元号の発表を受けて「元号制度の強制に反対する」と声を挙げていた連中のようだ。
 後者は元号の背景にある皇室の存在に対する思想的政治的な反撥から、強制でもないものを、あるいは多少の強制力があったところで何の支障もないものを、殊更に否定している。そして前者も、ある反撥から、強制ではないものを強制だと見なして文句をつけているわけである。
 あるいは出産に関わることはデリカシーの問題だともいうが、喜ばしいことを期待することさえ憚れるというのであれば、もはや慶事のお祝いすら躊躇われる。少子化対策担当大臣も十年以上設置されていて、なんとか少子化を食い止めようとしているというのに、子供がたくさん産まれることを期待してはいけないらしい。
 この元大臣に対する妙な連中による反撥というのは、意図的もしくは無意識のうちに、「失言する政治家」というレッテルを貼っていることによると思われる。
 かつて麻生元総理に漢字の読み書き間違いが話題となったとき、間違いではないことすら殊更に指摘され、嘲笑が増幅されていた。「お心づかい」を「お心ずかい」と書いたことなど、麻生氏の世代ではそのように表記するような教育があったことを知らないマスゴミ人が無知をさらけ出して叩いていた。また福田元総理が五輪選手に「精々頑張って」と言ったことが問題視されていたが、これも「せいぜい」は本来、力の限りを尽くすという意味であり、嫌味な使い方しか知らない無知な人間が、自身の狭い知識を絶対視して批判していただけである。
 元号にしても出産にしても、強制でもないものを強制だと批判するのは、自身を被害者に見立てて、加害者に対する有無をいわせぬ糾弾をなし、逆に「マウントを取る」ことをしているのであろう。まるで、勇猛である筈の軍人が監視飛行中の自衛隊機から「威嚇されて恐怖を感じた」と恥も外聞もなく弱者を演じ、火器管制レーダーを照射する自らの行為の正当性を主張するようなものだ。
 まったく身悶えするほど恥ずかしく、かつ、おぞましくも不愉快な話である。

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