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キイハンター [雑感]

 子供の頃に観たドラマの場面が、その後しばらく頭から離れずに困ったことがある。
 記憶の中では、ある女性が何かを調べるために洞窟のような薄暗いところに入り、そこで透明の筒状の容器に入っている生首を発見して驚く、というものだ。その生首役はジェリー藤尾で、後に別の番組でこの人が出演しているのを観るたび、ああ生首になって死んだ人だ、という思いばかりが沸いてくる。もちろんドラマが作り物であることは承知している。しかし感情の部分ではどうしても、死んだ人なのに気持ち悪い、と思ってしまうのだ。
 あのドラマはたしか「キイハンター」だったなと当たりを付け、検索してみた。すると同ドラマの133話に「私の首を返して頂だい」という回があり、ジェリー藤尾が演じる人物の首が切断されて生体実験を受けているという設定だった。おそらくこれで間違いない。女性が保管されている生首を発見するという展開のようで、記憶に合っている。ただし生首が保管されているのは病院であり、洞窟のような場所というのは記憶違いのようだ。
 某サイトの解説によれば、ドラマでは結局、首は胴体とつながって生き返ったという。いわれてみれば、首が切断されたのに生き返った気持ち悪い人、という印象だったかもしれない。それでも本放送なら五歳の時だから、一種のトラウマとなっても仕方ないだろう。機会があれば五十年ぶりにまた観てみたいものだ。

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