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報道の萎縮とか [報道]

 沖縄県石垣市に陸上自衛隊が配備されることをNHKの番組が取り上げ、そのなかで殊更に近隣の河川をクローズアップし、あたかも水質汚染が懸念されるかのような放送をした。これに対して市議会が偏向報道であると抗議決議をしたため、NHK側は謝罪した、という。
 ネット配信に拠ればこのような経緯が沖縄タイムスによって報道されているのだが、その記事の文末に、市議会の抗議決議に対して「識者らからは報道が萎縮することへの懸念が示されている」と記されている。
 識者というのが具体的に誰なのかは分からないが、そのような問題についての発言をする知識を有する者ということだから、耳を傾けなければならない意見として特筆されているのであろう。素人の意見よりは専門家の意見を尊重するべきで、絶対とまでは言えなくとも、専門家の意見の方が正しい可能性が高い。
 つまり、このような場合の「識者の懸念」は、より正しい意見という意味であって、沖縄タイムスは市議会の抗議決議を批判的に見ているわけだ。マスコミの放送や報道に虚偽や偏向があろうと、それに権力側が文句をつけるのは報道の萎縮をもたらすから、黙ってろ、ということである。
 萎縮を盾に取って自らへの批判を封じるというのは、すでにいろんなところでも指摘されているように、まったく卑怯としか言いようがない。そもそも権力側から批判されても、マスコミは萎縮するどころか、逆に権力側への批判をヒートアップさせるばかりであり、このような「弱者的立場」を装って自己正当化しつつ他者を上から目線で威嚇することを、マスコミの人間は情けないと思わないのだろうか。
 ただの偵察飛行に、威嚇された、怖かった、と弱者を演じ、それを盾にして反撃の正当性を主張した某国の軍人と同じ性格であり、本当に呆れるほどマスコミの人間と彼らはよく似ている。

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