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痴の巨人池上彰 [教育]

 今から三年半前、平成二十七年二月に、「池上彰が日本人に教えたい、らしい」という題目でここに記事を書いた。テレビ朝日で「池上彰が今こそ日本人に教えたい 実はみんな知らない日本」というタイトルの番組が放送されると知って、なんて思い上がった恥知らずなタイトルだろうと呆れかえってのことだった。その記事では、「池上彰が伝えたいこと~」に変更されたらしいと書いたが、いま調べてみると「教えたい」と「伝えたい」の両方で同じ番組が検索に出てくる。どちらが正しいのかはもはやどうでもいいが、ネットでは圧倒的に「教えたい」で引っかかる。
 それから半年ほど経って、ようやく件の番組を観て、「池上彰が伝えたい日本って」という題目で再び記事を書いた。番組では日本の宗教や神話について間違った情報がいくつも語られており、タイトルだけでなく内容にも大いに呆れかえったのだが、このような誤情報が教育的なふりをして放送されることの批判は、まずは池上彰に向けられなければならないだろう。
 この人が一介のタレント、もしくはレポーターやキャスターとしてテレビに出ているのなら、まだ責任は軽い。ファッションモデルが着て宣伝していた服に機能上の不備が見つかったとしても、責任の大半はデザイナーなど制作側の方にある。
 しかし、いくらテレビのお約束とはいえ、あくまでも池上彰が主体となって「教え」「伝え」ているという形で、しかも大学教授を務める人間による、ジャーナリストという肩書きでの仕事であるからには、その内容の責任は池上に帰せられなければならない。
 件の番組は制作側の無知無能ぶりも甚だしいのだが、今一度もっとも呆れた場面を挙げてみる。

・ゲスト「川崎大師みたいに『大師』って付いているのは何でなんですか?」
・池上彰「はい、これは弘法大師から来てるんですけど、弘法大師って空海でしょう? 神社じゃない
でしょう? あれは神社じゃないんですよ。お寺なんですよ」
・ゲスト「えー、そうなんだー」「えー」

 台本のある会話で、そういった演出なのはわかるとしても、あまりにも稚拙である。池上は空海が弘法大師であることを前提に説明しているが、それを承知しているなら、川崎大師がお寺であることは少なくとも薄々は分かっている筈だ。この程度の知識を「日本について知らないことを今こそ私が日本人に教えたい」と得々と語る池上の姿は、まったく滑稽というしかなく、もはやなりふり構わずテレビに出て金を稼いでいるといった悪印象しかない。
 最近になってようやく池上彰の胡散臭さが表立って指摘されるようになったようだが、日本文化や宗教などは専門外であろうから、それらを語ることは構わないとしても、無知な皆さんに教えますといった形式による発言は、あまりにも恥ずかしいので止めた方がいいのではなかろうか。
 そしてまた、仕事とはいえ馬鹿のふりをするタレントの皆さんも、このような番組ではタレント個人の馬鹿が笑われるだけではなく、観ている我々が馬鹿にされているということを少しは考えて貰いたいものだ。制作側が一番の元凶だから、無理な話だろうけれども。

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