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体罰問題を語る虚しさ [教育]

 何かを論じたり評したりする立場の人は、だいたいにおいて知識人である。そして世に知識人と呼ばれている人の多くは、子供の頃から成績が良く、良い学校を出ている。
 本当に芯から頭がおかしいと思えるような不良に接する機会も少なく生きてきた彼らに、通常かそれ以上に品の良い教育以外のことを語るのは無理だろう。言葉や誠意や愛情だけではまったく理解し合えないような連中との接し方など、あまり知らない筈だからである。
 まったく救いようがないような犯罪者がいつの世にもいて、それらの予備軍も常に存在していることからすれば、殴っておとなしくさせるしかないような人間がいることに目を瞑ることはできない。
 あらゆる体罰を否定する者は、どうしようもない凶悪犯罪者を射殺するような行為どころか、犯罪者を拘束して罰を与えることすら否定しなければならないのではないか。純真な子供がいきなり凶悪な大人に変貌するわけではないのである。
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