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憂愁の夏越大祓 [雑感]

 少し離れた土地の某著名大社に、夏越大祓ということで今年も参拝した。
 例年、なぜかこの日の外出時には妙なことが起こる。昨年はここに書いたように、儀式を参観しながらも不穏な言葉を吐き続ける哀れな男との接近があった。今年も何かあるのかと思いながら神社に向かう。
 境内には天候が悪くても大勢の参拝者がいて、相も変わらず、広い拝殿の横に広がることもなく中央部だけに列をなして並んでいる。正面で参拝したいという心情はわかるとはいえ、何のため拝殿も賽銭箱も横幅を取っていると思っているのだろう。こういう時には神社側からもたびたび、中央だけでなく横に広がって御参拝くださいと注意がなされるのだが、まだ中央に並ぶものだと思い込んでいるか、どうしても真正面にて神様と向き合いたいと思っている人が多いようだ。今年は雨の心配もあり、脇から早めに参拝を済ませ、茅輪守りを頂いて儀式は参観せず、そして茅輪くぐりはいつも長蛇の列になっているので例年通りスルーし、帰途についた。
 今年は珍しく何もなかったなあと思っていたら、神社から最寄りの駅に向かう途中で上記の男と一年ぶりに遭遇した。相変わらず哀しげに固定された表情で、何やら文句がましい言葉を吐きながら歩いている。おそらく神社へと向かっているのだろうが、参拝する意志と悪態を吐き続ける病んだ精神との共存は続いているらしい。
 本屋で買い物をし、電車を乗り換える。しかし乗った途端、自宅最寄り駅構内で人身事故が発生したとのアナウンスが流れる。救出作業、やがて警察による現場検証が行われているという報告があり、40分ほど待機したのちようやく発車した。
 神社参拝の際にはたいていの場合、持っていればその神社の御守りを携帯し、新たに神威を充足させたつもりにしているので、御守りが二つ、そして頂いたばかりの茅輪守りが鞄に入っている。死や流血を避ける意識の強い神社の御守りとともに、悲惨だったかもしれない事故直後の現場に足を踏み入れなければならないのは、御守りや自身にとって果たして良いことか、それとも悪いことか。偶発的な事故か意図的な事件かも知らないが、いずれにしても暗澹たる気分で目的の駅に着く。構内は見たところいつもと変わりなかった。ただ、検索してみると、件の「救出」作業の間は現場周囲や電車の窓がブルーシートで覆われ、やはり悲惨な状況だったと思わせる。それ以上の詳細を知ろうとするつもりはない。
 例年、この外出時に妙なことが起こるのは、神社との相性の問題だろうか。思い当たる節はないでもないが、参拝を止めるつもりは今のところない。

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