悪い意味での国粋 [見聞]
【こんなことを見聞きしたシリーズその3】
十五年ほど前のことか。山手線の電車の中でのこと。
自分は吊革につかまって立っていた。隣には女子高生らしき二人が立っていて、その前の座席には東南アジア系の外国人が二人坐り、母国語と思われる言語で会話している。
隣の女子高生Aが女子高生Bに向かって、急に腹立たしげな口調で声高に話し始めた。
A「てかさー、日本語しゃべろよって思わねー?」
B「なに?」
A「日本にいるんだから、日本語使えばいいじゃん」
B「ん?」
A「日本にいるんだから外人でも日本語使うべきでしょ」
B「んー、でもさあ、○○ちゃんが○○ちゃんたちとアメリカに行ったら、○○ちゃんとは英語じゃなくて日本語で喋るでしょ?」
A「でもさー、(この辺り聞き取れず)じゃん?」
B「うーん、そうかなあ」
あまりにも愚かな主張に、座っている外国人が日本語を理解できなければいいと願いつつ、見ると、外国人は二人とも会話を止め、気まずそうに俯いていた。
どうやら馬鹿な女子高生の言葉を理解していたようだ。
「ああ、もう、本当にごめんなさい…」と心の中で謝ることしか自分にはできなかったのは、情けないけれども、仕方がない。
十五年ほど前のことか。山手線の電車の中でのこと。
自分は吊革につかまって立っていた。隣には女子高生らしき二人が立っていて、その前の座席には東南アジア系の外国人が二人坐り、母国語と思われる言語で会話している。
隣の女子高生Aが女子高生Bに向かって、急に腹立たしげな口調で声高に話し始めた。
A「てかさー、日本語しゃべろよって思わねー?」
B「なに?」
A「日本にいるんだから、日本語使えばいいじゃん」
B「ん?」
A「日本にいるんだから外人でも日本語使うべきでしょ」
B「んー、でもさあ、○○ちゃんが○○ちゃんたちとアメリカに行ったら、○○ちゃんとは英語じゃなくて日本語で喋るでしょ?」
A「でもさー、(この辺り聞き取れず)じゃん?」
B「うーん、そうかなあ」
あまりにも愚かな主張に、座っている外国人が日本語を理解できなければいいと願いつつ、見ると、外国人は二人とも会話を止め、気まずそうに俯いていた。
どうやら馬鹿な女子高生の言葉を理解していたようだ。
「ああ、もう、本当にごめんなさい…」と心の中で謝ることしか自分にはできなかったのは、情けないけれども、仕方がない。
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