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他人の生きる道 [教育]

 かつて紳助は相方の竜介の死に際して、自分が漫才の道に誘ったことが竜介の人生を狂わせたんじゃないか、と嘆いていた。
 通常の精神状態でないことはわかるが、人を慮るようでいて、あまりにも傲慢な考え方だと思う。それでは竜介が自分の人生を歩んでいない愚か者だと、高みから断罪しているようなものだ。
 ある大学教授は大学院を受験しにきた優秀な人物を、君はこんな大学に来るべきではないといって、合格点だったにもかかわらず、落とした。
 どんな道を進もうと、それはその人の人生だ。人はどんな人生を送ろうとも、自分の人生を歩んでいる。いくら優れた芸人であろうと研究者であろうと、人として間違った道でない限りは、他人の歩む人生を否定したり阻害してはならない。まったく何様のつもりかと思う。
 うまくいかなかった人生が、必ずしも間違った選択の結果だとはいえない。間違いだったか正しかったかなんて神様にしかわからないのだ。


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