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教育と自殺 [教育]

 世の中は善人ばかりではない。そして、それは教育の結果だとは断定できない。完全無欠な教育ができたとして悪人が育たないとは限らないし、そもそも他の分野と同様に完全なる教育なぞ存在しない。
 であるならば、苛められる側の人間が安易に自殺しないようにする努力がまず必要となってくる。人は皆があらゆる点で平等に生まれているわけではなく、障害や苦悩は人生につきもので、それを克服して生きていくのが当たり前に人間に課せられた宿命なのだと教えるべきだろう。
 弱者に手を差し伸べることは大事だが、だからといって自分の苦悩を誰かが救ってくれるとは限らない。むしろ自分が戦わなければ何も変わらないことの方が多い。そしてまた、直面している苦悩の多くは、長い目で見れば一時的なものに過ぎないことも。
 さらに言えば、死んだところで苦しみから逃げることはできないのかもしれないということも重要だ。死ねばこの苦しんでいる精神も消滅するとは、誰にも断言できない。更なる苦しみが待ち受けているかもしれないのである。


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